CX-8

【初代CX-8】 Carplayを後付け 詳細解説!レトロフィットキットDIY

 2022.09.27


CX-5から3列シートSUVの代表格CX-8に乗り換えて今年で4年目になります。今まで全く不満もありませんでしたが、車検時の代車でCX-30に乗ったときApple CarPlayの便利さに気づきました。そう私が乗っている初代CX-8(KG2P)には、残念ながらApple CarPlayは搭載されていないのです。

何とかできないかと思い、ディーラーに相談したところ、後付けが可能なレトロフィットキットというものがあるそうで、早速装着可能かどうか見積もりを取りました。出てきた費用がめちゃくちゃ高かったので、パーツのみ購入してDIYすることにしました。

CarplayのDIY取付けはあくまで自己責任で

ディーラーの方もパーツを売って下さる際にそのように言われました。マツダコネクトのCarplay/Android autoレトロフィットキットはCX-8以外の車種にももちろん適用できるのですが、車種や型式(年代)、装備品によってパーツの構成が全く違い、作業もディーラー側でも電装会社に外注する業務なので、うまく行かなくてもサポートできないと念押しされました。実のところパーツはモノタロウやAliExpress、Amazonで少々安めに売っているのですが、どのパーツが自分の車に合うのか心配だったため、割高でもディーラーに選定してもらい購入することにしました。

レトロフィットキットのディーラー取付費用は半分以上が工賃

ディーラーに見積もり依頼したところ、5万円弱の見積もりで愕然としました。

CX-8 (KG2P) 2018.02登録車の場合

  • コネクティビティユニット TK78-66-9U0E
  • 純正USBケーブルセット C921-V6-605
  • 自車位置演算ユニットケーブルセット C923-V6-605
  • OS:マツダコネクトバージョン 70.00以上

部品代 23,204円
技術料 26,334円
税込合計 49,538円

パーツのそれぞれの役割がわからなかったのでディーラー担当に色々聞きました。まずコネクティビティユニットとUSBケーブルは必須購入です。自車位置演算ユニットケーブルはiPhoneのGPSを使用して自車位置把握するのであれば購入不要となりますが、高架下やトンネル、ビル街ではGPSの精度が低下します。自車位置演算ユニットはそういった場合の補正をおこなうものであるため、必要と思い購入することにしました。

マツダコネクトバージョンですが確認したところ、どこかのメンテで70番台にすでになっていたので不要とのこと。ETC2.0/ITS対応車の場合でCarplay使用時に連動させたい場合、別ケーブルが必要とのこと。ただし接続してもETC2.0のVICS割り込みが機能しない、接続しなくてもETCは使えるということだったので、購入しませんでした。工賃(技術料)はDIYで0円にしたところ、総額2万3千円のお買い物になりました。

取付のための入念な準備

取付けマニュアル

ネットの情報によるとディーラーの方の厚意でいただけるケースもあるそうですが、私はもらえませんでした。そのため、ネット上で取り付け手順に関する情報をかき集めることにしました。

参考にした情報

CarPlay レトロフィットキット取付 
アテンザにApple CarPlayつけてみた! 
【CX-8】テレビキャンセラー取付!DIY初心者でも簡単でした!

こちらの情報は大変参考になりました。ありがとうございました。以降で取り付け方法は詳細に解説していきます。

ちなみに、私の車には先行してテレビキットはDIYで取り付けていました。もし装着されていないようであれば、作業箇所が一緒なのでついでに導入してしまうのも手でしょう。

準備するもの

  • 内張はがし
  • プラスドライバー
  • 6角レンチ(長めのもの推奨)
  • 養生テープまたはタオル
  • ネジマグネット皿
  • ゴム軍手
  • ライトニングケーブル
  • iPhone

内張りはがしがあったほうがクルマの内装を傷つけにくいので準備しておいほうがよいです。

取付け過程における失敗談

取り付けの解説の前に、自分がやらかしたことを先にご紹介しておきます。

失敗① ネジ類の紛失

内張りをバシバシ外していく過程でたくさんのネジも外していくことになりますが、3つほどネジを紛失しました。3つのうち2つは不安定な場所に置いてしまい、パーツを外した弾みで転がりクルマの奥へと消えていきました。最後の1つは何故か余りました・・・。ネジ類は外したらネジ皿にいれる、ネジの付いていた箇所を写真に撮っておくなどしておいたほうがよいです。

失敗② パーツのクリップが折れた

内装パーツの脱着はクリップで止められていますが、ここを力まかせで引っ張ると簡単に折れてしまいます。自分の場合は、ネジの外し忘れで、パーツが完全に外せない状態にも関わらず強い力で引っ張ってしまい、中のクリップが折れてしまいました。ネジ固定箇所を確認すること、パーツは内装剥がしを使ってじんわり外すようにしましょう。

失敗③ 内装に傷がついた

パーツが面白いように外れてくると、ありがちなんですが、外したパーツの隅が周囲の内装に当たって傷つくことがあります。自分はCMUの前面、センターコンソールのエアコンパネルあたりをガサっとやってしまいました。パーツの取り外しの際は養生テープやタオルで保護、パーツは安全なところに集めるようにするとよいです。

失敗④ 手が生傷だらけ

素手で作業すると生キズだらけに。手先の作業がしやすいゴム軍手をしましょう。

3時間で完成、CX-8 Carplay取付記録

とても前置きが長かったので、ここからはサクサクと取付手順を解説していきます。

1. コネクティビティユニットの入れ替え

前列のセンターコンソールボックス内の旧CMUと新CMUを入れ替えます。内張り剥がしの先がくねっとしたものを使って、前側にクイっと押し出すようにすると外れます。

付いていたケーブル2つの爪を押してはずします。白のカプラーは再利用、薄緑のケーブルは新しいUSBケーブルと置き換わるため、不要になりますがケーブルごとはずしません。干渉しないようにケーブルセットに入っているクッションシートをケーブル先に巻き付けてそのままにします。

CMUについている枠はそのまま使うため、爪を押しながら前面に押すように外します。

新CMUに枠を付け直し一旦安全なところへ置いておきます。

2.  センターコンソールパネルの取り外し

コンソールパネルの左右の内装加飾パネルを内張りはがしで外します。

シルバーのメッキパネルはクリップを下から上に少しずつ持ち上げて外していきます。見た目よりもろそうなので、慎重にはずしていきましょう

運転席側/助手席側の足元にあるコンソールを覆っているパネルにそれぞれ3つのネジがありますので、そちらをはずします。

その後奥の小さいほうのパネルを優しく剥がします。ネジ止めがみえてきますので、そちらもはずしてください。大きいほうのパネルはこの後のボックスを外すまでそのままに。

パーキングブレーキがかかっていることを確認し、シフトをNに入れた状態にします。サイドブレーキのかけ忘れによる思わぬ事故に気をつけてください。
シフトの加飾パネルを3点外していきます。

シフトボタンを覆っているパネルをはずします。その後、シフトボタンをフックから外します。

シフトの首についている、ピンをグイッと引き出しはずします。ピンをはずすと、シフト部分に残った黒い部分を上側に引き抜くことができます。

コンソールパネルを持ち上げ、接続されているケーブルをはずします。これでコンソールパネルが完全にはずすことができます。

3.  センターコンソールボックスはずし

後席側のエアコンパネルの部分を内張り剥がしでグイッとするとクリップがはずれます。

露わになったネジ類を順々にはずしていくと、アームレスト部分も外れるようになります。ネジの外し忘れはクリップやパーツを損傷するので、確認が必要です。

エアコンパネルをはずします。中のケーブルやジョイントを丁寧にはずしつつ、ネジもいくつか付いているのでこちらも忘れずに外します。

コンソールパネル外しのときに、そのままにした大きなパネルがはずれるようになります。上側に持ち上げるとはずれます。動かない場合、ネジ留めが残っている可能性がありますのでよく確認してください。私はここでパーツを壊しました・・

4.自車位置演算ユニットケーブル接続

ドア側のゴムを一部引き出し、パネルを一部外します。ネジ留めされているところを忘れずに。その後ハンドル下のパネルをはずすと、自車位置演算ユニットが露わになります。

ユニットの一番上のコネクターをはずし、代わりに新しいケーブルを差し込みます。古いケーブルはクッションシートで巻いて他に干渉しないようにします。このケーブルもここにとどめます。

自車位置演算ユニットケーブルは運転席側から助手席側へ通してCMUユニット背面へ回しておきます。

5.USBケーブルのまとめ

配線のイメージはこのような感じになります。

ケーブル類をセンターコンソールボックス内に回した後、CMUユニットの背面に、USB(茶)、USB(黒)、DR(白)を接続します。

ケーブル類をクッションシートで束ねながら、助手席側のコンソール内でケーブルを這わせます。この後USBケーブルをマツコネに接続し、ケーブル余りシフト下あたりで束ねることになります。

6.マツコネにUSBケーブルを接続

助手席のグーローブボックスを開き、左脇にあるストッパーを外します。ボックスの左右を軽く内側に押し込むようにするとボックスが外れます。

助手席側のインパネを左端から内装剥がしを入れてゆっくり外していきます。

イグニションボタンの裏からケーブルの爪を押して外します。

エアコンルーバーのパネルを同じく左端から剥がしていきます。ハザードランプのボタンのケーブルも外し、パネルを取り外します。

マツコネ本体を固定しているネジとボルトを外します。ボルトは六角レンチを使って外します。マツコネ本体を固定しているネジとボルトを外します。ボルトは六角レンチを使って外します。

マツコネ本体を手前に半分程度引き出します。この時タオルをクッションにして周囲がキズつかないようにします。

グローブボックスを外したところから見上げるとマツコネ背面が見えますので、USBケーブルを通します。途中まで通して、マツコネ背面から内装剥がしのフックで配線を引き出します。

マツコネ本体に刺さっている旧USBケーブルを外し、クッションテープで巻いて留めます。新ケーブル緑、青を本体に接続します。

7.動作確認

この状態で動作確認を挟みます。シフトをPにするため一部シフトレバーのパーツを取り付けます。イグニションボタンを押すためにインパネを戻します。iPhoneを繋ぐ必要があるのでライトニングケーブルをスマフォに接続するようにしておきます。

準備できたらイグニションボタンを押しエンジンをかけます。マツコネが起動することを確認します。

iPhoneを接続し、マツコネのApplicationメニューからApple Carplayを選択し起動を許可します。iPhone本体のロック解除をするとCarplayが起動します。ざっと操作してみて異常がなければ、外したインパネ類を元に戻します。ネジの締め忘れにご注意下さい。

Carplayの使い心地は?

Carplayを取り付けてから、長距離旅行に出かけましたが、全く問題なしでした。特にGoogleMapの渋滞を勘案したナビはとても便利です。他にもSpotifyやLINEなど運転中にしたくなるようなことはだいたい完結。強いて言うならコマンダーコントロールも違和感なく使えますが、地図を拡大したり、動かす場合コマンダーを何回も動かす必要がありアプリ側のUI改善を期待したいところ。今後地図のアップデートを心配することもないので、自分でリーズナブルに取り付けられて満足しています。皆さんもぜひチャレンジしてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございます!!

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