
2016年12月5日、川崎市より16年4月からの検討のまとめが報告され、その概要がニュースされていました。
記事の要点は以下のとおりです
- 駅前広場・フレルさぎ沼の一体 約1.5ヘクタールを整備
- 商業、公共施設、マンション、文化、交流など生活拠点としての機能を集約
- 駅前広場を現フレルさぎ沼側へ拡張し、2倍のスペースを確保し、周辺道路に右左折レーンを新設
- お祭りなどを開催できるにぎわい拠点や災害時の一時避難場所となるオープンスペースも設ける
- 商業中心ではなく多様なライフスタイルに対応
最新計画
再整備は駅前広場とフレルさぎ沼が中心になる
以前の記事で触れた不動産の取得状況や用地都合から、開発規模は最大2ヘクタールと予想してきましたが、それよりやや規模は小さくなる模様です。具体的に、開発範囲はどうなるのでしょうか。(2017.01.25追記)最新の開発範囲は下記のとおり。

三菱東京UFJ銀行の入っているビル(画面緑の網掛け)は東急電鉄が不動産取得していましたが、資料では、戦略的誘導地区に位置づけがあるものの、「協議により決定」とされており、これから交渉のようです。
広場、商業施設、公共施設、マンション、文化・交流施設をどう配するか?
開発の要となる駅前広場を現在の2倍確保、フレルと駅の市道を廃し、バス出入り口のための右左折レーンを新設します。
バス出入口は運行本数の多い梶ヶ谷・港北・武蔵小杉方面の出入りを考慮すると思われます。
レーンについては、整備対象の既存の駅前広場・フレルさぎ沼へ設置が都合がよさそうです。
交通の整備の次は、各施設のレイアウト。川崎市の報告では「各施設の規模や配置は引き続き検討していく」とされており、変更は大いにありえます。

地上のほとんどが駅前広場の敷地となれば、施設はその上に配置される可能性が高く、広いターミナルを横断するためには、噂になっているデッキ化もありえるかもしれません。また敷地の問題からマンション、商業施設は高層化も考えられます。川崎市は、商業施設のみにしないとしており、施設には、公共施設、マンション、子育て支援、福祉サービス、オープンスペースなど多様なニーズに対応していくと見られます。
鷺沼のあたらしい顔、ランドマークをつくるには?
交通機能、都市機能が駅前に集約され、有機的に連携されれば、既存の生活の質はきっと向上すると思います。
それだけでなく、これに加えて、ぜひ鷺沼らしい、あたらしい顔づくりも期待したいところです。
鷺沼には、いくつかランドマークになりえる要素があります。
ひとつは田園都市の象徴でもある桜並木です。
長年4月にはさくらまつりが開催され、小規模ながら、地域一体のイベントに成長しています。
桜並木は鷺沼小~フレル~旧246まで広がっており、賑わいの要素を感じます。
秋には紅葉もあり、彩りを感じます。ぜひこの景観を活用したいところです。
2つめはスポーツーリズムという考え方です。
スポーツは地域の交流、青少年の健全育成、地域コミュニティの形成、地域アイデンティティの醸成に効果があるとされています。鷺沼には、フロンタウン、日本精工グラウンド、スイミングスクール、ジムなどスポーツに関する施設があるほうです。こうした施設と自治体・地域が一体となり、スポーツの街としての鷺沼を育てていくのはどうでしょうか。
今後の予定は18年度中に都市計画を固め、早ければ19年に着工とのこと。計画は進行中と思いますが、50年に一度の再開発ですから、悔いの残らない次世代のまちづくりを期待したいところです。
出典:
川崎市 – まちづくり委員会 鷺沼駅周辺再整備に向けた検討状況について
鷺沼駅前を再開発へ 川崎市が検討状況まとめ
動き出す鷺沼駅周辺地域再整備 – 川崎市議会議長 石田やすひろ<