
2019年8月14日、鷺沼駅前地区再開発準備組合より、川崎市に環境影響評価が提出され市ホームページに掲載されました。環境影響評価方法書は1章~6章で構成され全162ページにわたる詳細な資料となっています。
ざっと内容読ませていただきましたが、建築計画については驚かされました。
最新計画
この記事の内容
地上37階、高さ146メートル高層ビル化計画
建築敷地面積は、駅前街区と北街区と合わせて、14,850㎡。対して実際の建物が建つ建築面積は12,300㎡、建ぺい率は82~86%かなりの詰め詰めな状態に加えて、駅前街区は37階建て、北街区は20階建ての高層化計画となっています。
鷺沼駅北側のマンション アルス鷺沼ネクステージが地上14階建てが現在最高となりますが、新ビル2棟ともにこれをはるかに上回り、二子玉川のタワーマンション 二子玉川ライズ タワーイーストの42階建て150mに匹敵する高さとなります。

街の発展感はありますが、、本当にこれでよいのか?なんとも言えません。
総住戸数530戸。鷺沼最大のレジデンス
さらに衝撃的なのはその住戸数。駅前街区が390戸、北街区が140戸合わせて530戸を予定しているという。
サレジオ学園の跡地に立った広大な立地の鷺沼の杜プライムフォレストでさえ、住戸数は389戸、そして二子玉川ライズのタワーイーストが390戸ですから、それらがそのまま駅前街区にやってくるという大胆すぎる計画・・・。
駅前再開発を実施するには莫大な金額が必要なのだと思います。その開発費用を捻出するには、住戸の売り出しが必然となるのでしょうか。
さて、資料には住宅以外の計画図も公開されていました。
駅前街区は商業、図書館とホール。北街区に区役所。
ビルの断面図は下記のとおり。細長い高層2棟になりそうです。

各階の平面図は以下の通りです。
地下2階
地下1階
1階
2階
3階
4階
5階
6階
7階以降
環境保全の見地からの意見を市民から受付ける
今回は環境アセスメントであり、建築計画において、どのように環境保全をおこなうかという趣旨のものであり、建物内部の詳細を報告するものではないようです。当該方法書は、令和元年8月13日(火)~令和元年9月26日(木)の間、区役所にて縦覧を行い、環境の保全の見地からの意見を受け付けるとのこと。建築計画や内容についての詳細については突っ込みどころはたくさんあるのですが、
それは置いておいて、個人的に環境保全の見地からは下記の意見を述べたいところです。(すべて個人的的な意見です)鷺沼駅前は都市計画上、高層化が可能な地域であることは過去記事でも触れましたが、比較的高い建物が多く、道幅もそれほど広くない。現フレル鷺沼の裏、みずほ銀行付の並木道は昼間でも暗く開放的でないのが気になっていたのですが、再開発後も景観の改善は期待できないこと。終電駅ということもあり、割と鷺沼の夜は治安がよくないと感じるが、建物がさらに密集することにより、路地化すれば悪化の懸念があります。また、基本方針には、SOHOや企業の誘致、働く人を支援するといっていたような気がしますが、それをどう実現するのか。鷺沼で働ける環境を作れば、周辺の街への通勤や交通量の緩和や平日の商業需要にもつながるのではないかと思います。
鷺沼の地価は再開発で上昇しているか
出典:
鷺沼駅周辺再編整備に伴う公共機能に関する基本方針(川崎市)
鷺沼駅周辺地区のまちづくり(川崎市)
地上37階、高さ146メートルに 鷺沼駅前の再開発ビル(カナコロ)